「自分のことが分からない」と思ったことはありませんか?
自分の好きなことや得意なこと。自分の意見、自分の体調ですら、意識しない生活を送っていないでしょうか。
- 人と話をしていても、人の意見にひたすら同意してしまう。
- 自分に合う仕事は何なのか、探し続けている。
- 休日になると、何をしたらよいか分からず、気が付くと日が暮れている。
こうした意識が積み重なるなかで、自分が消耗していく感覚になったり、
人生におけるターニングポイントで、選択が困難になったりしてしまいます。
牛乳の中にいる蝿、その白黒はよくわかる、どんな人かは、着ているものでわかる、天気が良いか悪いかもわかる、林檎の木を見ればどんな林檎だかわかる、樹脂を見れば木がわかる、皆がみな同じであれば、よくわかる、働き者か怠け者かもわかる、何だってわかる、自分のこと以外なら。(中略)「軽口のバラード」フランソワ・ヴィヨン
映画「ヒミズ」で何度も引用されたこのフレーズ。
大学生だった私は、まるで自分のことのようで、しばらく心のなかで反芻していました。
自己分析との出会い
就職活動が迫る時期。
エントリーする会社を探し、ES(エントリーシート)を書くためには「自己分析」が必要と言われました。
昔からなりたい職業がコロコロと変わり、好奇心旺盛だった私は、この自己分析にすがるような想いで臨みました。
就職支援サイトが提供する自己診断ツールをはじめ、
友達やゼミの教授、恋人が自分をどう捉えているのか他己分析してもらったり、
ネット上であらゆる自己分析の方法を試してみました。
そうして深堀するなかで見えてきたのは、
私の価値観、コンプレックス、ありたい自分、生きる目的、なしたい夢。
五里霧中のなか手探りで歩んできた暗闇のなかで、 「自分の輪郭」 がはっきりと浮かんできたのです。
それから就活という枠組みのなかで何とか内定を掴もうと、
診断結果をもとにESを書き、面接での答えを考え、数十社の選考に臨みました。
しかし、 就活を全敗してしまいました。
なぜかというと。
後半に続きます。